活動報告

鈴木晃志郎(富山大学准教授)の活動報告ブログです

 

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2012年度の文献購読(13回目)


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人文地理学教室では、例年後期に2つの文献講読の授業を実施しています。
今年は月曜日に、この2つの文献講読の授業が行われています。
3時のおやつを飲み食いして随時糖分を補給しつつ、
目の前の論文で吸収した糖をすぐさま消費。とても代謝効率の良い授業ですw
備忘録も兼ね、今年からは授業内容を簡単に残しておくことにしました。
来年度の受講生は、今年ここに紹介されていない論文を紹介してください!
------

第13回は、和文講読はお休みになり、英文講読はN君が、
以下の文献を選び、内容を紹介してくれました。

Su, H.J., Huang, Y-An., Brodowsky, G., and Kim, H.J. 2011. The impact of
    product placement on TV-induced tourism: Korean TV dramas and
    Taiwanese viewers
. Tourism Management 32: 805-814.


いわゆるメディア誘発型観光の研究例ですが、一言にメディア誘発型観光と言っても
単純に放映後の観光客増を扱っている研究だけがこの分野の研究ではありません。
本論文は、台湾の市街地で大胆にも韓国ドラマのロケ地に対する台湾人の印象を
インタビューし、それがいかなる要因に影響されて決まるのかを分析しています。
この論文が面白いのは、観光の隣接分野、例えば広告学や社会心理学から実に
センス良く概念装置を借りてきて、分析モデルを作っているところでしょう。
具体的には、プロダクト・プレイスメント、擬似社会関係(パラソーシャル・アタッシュ
メント)、バランス理論がメインで、特に後ろ2つを(1)出演俳優、(2)ファン、(3)ロケ地、
の三角関係の説明に応用し、出演俳優に対するファンの正負の感情が、ロケ地の
印象を左右するかを回帰分析で検討する、という手法がとられます。彼らのように、
メディア誘発型観光を消費者行動論の視点から扱った研究は近年増えていますが、
これほど面白い工夫をしたやつは初めて読みました。

当然ながら、地理学とはいずれも関係のない概念ばかりでしたので、学生も困惑する
ばかりで、学生らとの議論というよりはただの論文解説っぽくなってしまったのですが、
個人的にはこの分野で久しぶりに研究の進歩の足音を聞いた気がして、ちょっと得した
気分です。メディア誘発型観光の論文はすっかり御無沙汰ですけど、2009年に書いた
やつは、展望論文としては不完全ですから、いずれこういう研究成果を加えてきちんと
書き直したものを投稿しなきゃなあと反省させられました。

これで本年の文献講読はすべて終了です。
今年は授業の概要を全てブログに挙げるという試みをしました。
実際にやってみるとなかなか大変でしたが、公開を前提に読み、まとめる作業を
したおかげで、今年の論文は隅々まで頭に入り、とても勉強になりました。
受講生の皆さんがいつでもアクセスし、文献名や中身を思い出す手掛かりとして
残しておきます。皆さんお疲れさま!

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テーマ : いじめ    ジャンル : 学校・教育

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