活動報告

鈴木晃志郎(富山大学准教授)の活動報告ブログです

 

「道路族」の取材にコメントしました


Category: 社会にお返し   Tags: ---
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
昨秋、時事通信社の越山さんからの取材で、「道路族」に関する話題についてコメントを求められました。道路族は住宅街の道路で人の迷惑も顧みず道路を私用に占有している非常識な人々のことだそうで、言葉そのものは初耳でしたが、根本にあるのは異なる社会的背景をもつ住民同士が隣り合うことによる「物語」の衝突の話で、鞆の浦や北杜市の景観紛争と同じ構図に思われましたので、そのようにコメントさせていただきました。

新興住宅街の「道路族」

記事では公平性を保つために割愛されているようですが、越山さんを通じてこの一件を拝聴した際に一番奇妙に思われたのは、もともと土木建設関係の族議員やテクノクラートを指して使われていたはずの「道路族」という用語が、ある時期から突如、どこからともなくバズワードとして再生され、新たな文脈と力を与えられている(新たに「創造」されたように見える)ということでした。

誰が言い出し、誰がまとめサイトに加工したかも不明(つまりは出所不明)なこの単語が、しかし近隣社会で「道路族」から村八分にされていた弱者に、より広域的なスタンスから逆のレッテル張りをする力を与えている。これが、道路族をめぐる議論の背後にある構図で、これはいかにもネット社会の生み出した新しい紛争のメカニズムだなと思われた、というのが、今回お話を伺って最も興味深かったことでした。

うまく言語化できている気がしませんけれど、このように従前の地域社会の中では不可避的にマイノリティの立場に置かれてきた人々が、インターネットの力を借りてより広域的な枠組みから近隣社会の閉鎖性や異常性をパージするというのは、鞆の浦にも北杜市にも通底する景観紛争の構図で、これはまじめに考えてみる価値のあるテーマなのかも知れません。

 越山さんには私の我儘からメールでのやりとりをお願いしましたが、大変丁寧に取材していただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。


スポンサーサイト

舟橋村調査の成果発表会が実施されました。


Category: 社会にお返し   Tags: ---
人文地理学実習3は、例年富山県内の自治体をフィールドに選び、一年を掛けて学部三年生がフィールドワークを実施して、成果報告書をまとめる内容の授業を開講しております。今年は舟橋村をフィールドに地域調査をしてまいりました。今般、ささやかながら御礼とご恩返しの気持ちを込め、『成果発表会』を開催いたしました。あいにく今年は会場の都合もあり、午後4時からの遅い開催となりましたが、村民の皆さまには多数ご参集をいただき、村長からもお言葉を頂戴するなど、温かく迎えてくださいました。篤く御礼申し上げます。

舟橋村成果報告会2017

例年そうなのですが、自分の手で一から研究の構想を練り、先行研究を呼んで関連分野の理解を深め、仮説を立ててフィールドに出る、さらには調査の結果をまとめて分析するという作業を一年掛けて実施するというのは、彼らにとって人生で初めての経験です。まだまだ至らないところも多々あったものと存じますが、活発な質疑を通じて、学生たちもたくさんの学びを得たものと思います。これから来年一月の最終報告書の完成に向けて、今しばらくお騒がせすることになろうかと存じますが、引き続き温かく見守ってくださいますようお願い申し上げます。

追記:
12日火曜日の富山新聞と北日本新聞でとりあげていただきました。多謝。
富山新聞

北日本新聞


テーマ : 社会教育    ジャンル : 学校・教育

富山市民大学で講演しました


Category: 社会にお返し   Tags: ---
例年お世話になっている富山市民大学にて、今年も富山の観光についての回を担当しました。
私、ここ一二年、夜は10時くらいには寝て、朝方までたっぷり睡眠時間をとる生活をしてきたのですが、最近明らかに注意力が往年の40%くらいには回復してきまして、規則正しく充分な睡眠がいかに知的生活を送る上で重要かを改めて思い知っております。

例によってまた時間を10分超過してしまったのですが(これで通算1勝3敗:苦笑)、これまでで一番澱みなく自在に喋ることができたと思います。慣れとか緊張とかそういう問題ではなく、明らかに生理学的な要因なのは自分が一番良く分かりますし、素材が例年と違っているわけでもありません。

市民大学2017

なんだか新興宗教みたいなもの言いで恐縮なのですが、話し手として人前に立つ生活をしていますと、会場との相互作用というのでしょうか、それが非常にその日の心理的達成感や語りの組み立てにも影響していることが経験的に分かって参ります。漫才師の方のいう「掴み」でしょうか。巧い表現だなと思います。今回はまさに、これまでで一番会場を「掴む」感覚をもてまして、そうなると何と言いますか、自在に話すことができるといいますか、おこがましい表現を許されるなら空気をコントロールできる感じというのでしょうか。そういう感覚を持てまして、とても充実感や達成感のあったひとときでした。ご一緒にあの空気を醸成してくださったご来場の皆さま、ありがとうございました。

テーマ : 一人言    ジャンル : 学校・教育

実習3の様子、コレギウムの内容を報道していただきました


Category: 社会にお返し   Tags: ---
『人文地理学実習3』は、人文地理学を専攻した学部三年生が初めて自分の力を頼りに、一年掛けて遂行する地域調査です。昨年度は遠隔地の能登島でお世話になりましたが、今年度は学生の希望もあって舟橋村を対象地に設定。現在は今夏の調査合宿に向け、各人の調査テーマを少しずつ具体化する作業を進めているところです。

この際、村史などの史誌類や統計データ、地図と並んでお世話になったのが、ちょうど4月頃に連載された富山新聞の「奇跡の村、舟橋」という特集でした。学生の中にも、テーマを決定する際にこの特集を読んでヒントを得た者がいたほど参考にさせてもらっていたのですが、思いも掛けず今般、その記事をお書きになった方が村役場でうちの学生と鉢合わせ。興味を持ってくださって、こんなに大きく紹介していただいてしまいました。


(富山新聞:2017年7月1日付)

まだ何も成果を生みだしていない暗中模索段階でこのような扱いをしていただいて、ありがたいような申し訳ないような。しかし、学生にとってはこの上なく良い意味でのプレッシャーになり、発憤材料となったことと思います。今後も、継続して取材をしていただけるそうで、これはいい調査をしなければいけませんね皆さん。ぜひ恥ずかしくないように頑張ってください。

----
さて一方、先日もご案内した第1回の「人文知」コレギウムの方も、無事に終了しました。日ごろ教授会をやっている馴染みのお部屋で、気楽な雰囲気のもとでやらせていただいたこともあって、私もリラックスムード。「発表中、一度は笑いを取る」ことを目標に据えて臨みましたが、思いも掛けずきちんと取材が入り、報道もしていただいたようで有り難い限りです。引き続きコレギウムは連続講座として継続され、聴講も無料ですので、お近くの方はお気軽にお越しください。


(富山新聞:2017年6月29日付)


(北陸中日新聞:2017年6月29日付)

テーマ : 生涯教育    ジャンル : 学校・教育

6/28 第1回「人文知」コレギウムが開催されます。


Category: 社会にお返し   Tags: ---
かのリチャード・フロリダさんは、都市の創造性を高める鍵を握るもののひとつに大学を挙げていました。それは大学が研究者はもちろん、学生や社会人など幅広い人々の交流拠点となり、地域社会の「多様性」の受け皿になるからであり、そうした多様性の受け皿としての寛容さが、創造的な人々の知的好奇心を刺激して流入を促し、結果的にその都市の創造性を高めるからだということでした。そこへいくと人文学部というのは本当に幅広い分野が共存していますから、そのメルティング・ポットを攪拌することで新たなイノベーションが生まれる可能性は少なくないのでしょうね。


研究者というのは孤独な商売で、日ごろ同じ人文学部に籍を置いてはいても、他の先生方とご一緒に研究活動をする機会というのはなかなかありません。まして他学部の先生ともなると、接点を持つことも極めて稀なのが実状です。そんな中、私の所属する人文学部では構成員の間の相互交流を促す一環として今年度から「人文知」研究プロジェクトをスタートさせることになり、そのスタートアップの回で発表の機会をいただくことになりました(←という理解で間違っていないでしょうか?)。

ご一緒させていただく伊藤先生に合わせて、私は一般的に「負の記憶」として認識されがちな富山の遺産に注目し、新たな光を当ててはどうかという話をさせていただく予定です。私自身も「専門」というわけではない(むしろ自分自身も理解途上の)話題を敢えて提供させていただき、会場の皆さまとの対話の中から新たな気づきを得たいなと思っているような次第でして、コレギウム会場という名のメルティング・ポットを攪拌するところから一体何が生まれてくるのかをご一緒に愉しむ二時間になることを期待したいと思っております。入場無料ですので、お近くの方はお気軽にご参集ください。

テーマ : アクティブラーニング    ジャンル : 学校・教育

02 2018
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 - - -

01

03


 
プロフィール

dr.suzuki

Author:dr.suzuki
鈴木晃志郎の活動報告をするためのブログです。
めいんのサイトへお越しいただける奇特な貴方は
→こちらをクリックしてください。

 
 
検索フォーム
 
 
 
最新トラックバック
 
 
 
QRコード
QR
 
 
ブロとも申請フォーム
 

Archive   RSS   Login