活動報告

鈴木晃志郎(富山大学准教授)の活動報告ブログです

 

参加型GISに関する書籍が出版されました


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PPGISこのところ関わらせていただいていた日本地理学会の研究グループ「GISと社会」のコアメンバーの先生方が中心となって編著された、日本で初めてのPPGISの概説書がいよいよこの3月25日、刊行されることになりました。恐らくは日本地理学会が最初のお披露目になるはずです。

若林芳樹・今井 修・瀬戸寿一・西村雄一郎 2017.「参加型GISの理論と応用:みんなで作り・使う地理空間情報」東京:古今書院.

GISが一般に普及してより四半世紀、自治体や企業はもちろんのこと、皆さんのほとんどが我知らずPPGISに関わるデバイスやツールのお世話になって生活しています。誰もが携帯端末を使って自由に地理空間情報にアクセスし、自らも情報発信をする事態は、これまでの人類史上かつてない画期的なできごとで、その全体像を俯瞰したテキストは待望のものだといえるのではないでしょうか。

本書は、こうした参加型GISの大きな潮流に恐らく地理学が日本で初めて反応した先駆的な仕事のひとつだと思うのですが、たまたま折に触れて地理空間情報の倫理について関心を向けてきたご縁から、私のような三下にまで発言機会をくださったことに大変感謝しております。せっかくこういうテーマにめぐり合い、情報倫理の先生方から多くの貴重な示唆をいただきながら、右顧左眄のまま成果をまとめられず今日まで来た私も、この本の一章で「地理空間情報の倫理」(pp. 44-50)についてようやくまとまった量を書く機会を得られ、ある意味本懐を遂げた心地がしています。

地理空間情報の倫理に関しては、申請中のとある研究助成が2件ほどあるのですが、そのうちの何れかがもし採択された暁には、これも御縁と観念し、次の何年かを地理空間情報の倫理に捧げ、腰を据えて勉強したいと思います。


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テーマ : コンピュータ関連    ジャンル : コンピュータ

地域生活学研究の特集号「再生可能エネルギーと景観」の緒言を公開しました。


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縁あって編集委員長を務めさせていただいております「地域生活学研究」誌では昨年、山梨県北杜市で急増した太陽光パネルをめぐる景観紛争に関する特集号「再生可能エネルギーの施設立地がもたらす景観紛争」を企画し、関係者を招いた議論の場を設けました。北杜市の景観紛争はつい先日、2016年12月12日付の全国ネット「とくダネ!」でもとりあげられるなど、今や全国区の知名度となった感がありますが、恐らく学術誌としては、日本で最初にこの問題をとりあげたと自負しております。

さて、そうしたメディア報道を横目に、この一年間準備を進めてまいりましたのが、上記の特集を受けた第二の特集号でして。これは、関連分野の有識者をお招きして上記の特集号をご一読いただき、その上でこの問題が各々の専門分野からどう考えられるか、どういう提言が可能かを自由に議論していただくというものです。交渉の結果、10名を超える方々から快く寄稿をお引き受けいただき、昨年末までに特集号の公開準備が整いました。現在、このアップロード作業を進めておりますが、とりあえず先に、私の書いた緒言のみ公開しておこうということで、書いたものが以下の原稿です。

鈴木晃志郎2016. 緒言:特集「再生可能エネルギーと景観」の刊行に寄せて. 地域生活学研究 7: 39-41.

・・勿体をつけておいて大変申し訳ないのですが、実はこの特集号、水面下で動いている別のプロジェクトの都合上、当面全文公開ができません。申し訳ないながら、要旨のみの公開とさせていただきますことを、あらかじめお断りしてお詫び申し上げます。

テーマ : 雑学・情報    ジャンル : 学問・文化・芸術

日本観光研究学会に参加させていただきます


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ここ二三年、参加を見送っていた日本観光研究学会の全国大会(於・江戸川大学)へ、参加することにしました。
ダーク・ツーリズムでお馴染みの畏友・井出先生(追手門学院大)が昨年度、研究グループの助成金を同学会からいただくことになり、そこに混ぜていただいた関係で、私もダーク・ツーリズムに関する小論を寄稿させていただくことになりました。その過程で観光学におけるアカデミズムについて考えさせられることが多々あり、今回の大会を一つの区切りとすることにしました。
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01. 井出明・鈴木晃志郎・深見聡・須藤廣 2016. 近代化産業遺産とダークツーリズム―産業社会の光と影を考える―. 日本観光研究学会全国大会研究発表論文集31: 353-356.

02. 鈴木晃志郎 2016. 記憶の修辞法としての復興ツーリズム. 日本観光研究学会全国大会研究発表論文集31: 357-360.

私の恩師は、研究に対しては一切の妥協を許さない方でした。知識量と洞察力において比べるべくもないとはいえ、師の姿は私の指針となって、この体内を脈々と流れています。

「復興ツーリズム」は美しい言葉です。しかしその美しさは、既存のテクニカルタームの語義を十分踏まえないまま非難し、十分吟味されていない代替語とすげ換える行為を正当化できるものではありません。空気読めよ、カタイよと言われても、一人の研究者としてこれを看過することはやはりできそうになく、国内にそんな意見もあったのだということを記録に留めることを通じて、学問の良識を機能させておきたいというのが、今回の発表の目的です。
発表に先立ち、ひと足早くCD-ROM版が送付され、手許に参りましたので、PDF版を公開しておきます。

テーマ : 研究者の生活    ジャンル : 学問・文化・芸術

富士山特集への投稿論文が公開されました。


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前務校で大変お世話になったK先生のご下命を受け、東京地学協会の機関誌『地学雑誌』が準備を進めてきた特集号「富士山をめぐる人文地理学研究」に投稿していた拙稿の電子版が公開されましたので、お知らせします。冊子体ではひと足早く公開されておりましたが、拙稿の場合、電子版のみ一部の図がカラーになっており、こちらのほうが読み手にはより優しくなっているのではないかと思量します。

鈴木晃志郎 2015. ユネスコの追加勧告にみる富士山の世界文化遺産としての課題.
                    地学雑誌 124(6): 995-1014.


地学雑誌は私の憧れの雑誌の一つなのですが、誌名が示す通り自然系の雑誌のため、貧乏学者の私はこれまで会員になったことがありませんでした。にもかかわらず、このような機会を与えていただきました先生方に、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。

恩師の下では、厳密なデータに基づき、きっちり法則定立性を保ちながら緻密な論証をする態度を指導されてきました。にもかかわらず今回は、これまでになく論の流れが入り組んだものになってしまい、我ながら筋悪だと反省しきり。お恥ずかしい話、富士山も数えるほどしか足を運んだことがなく、「ずぶの素人が何を偉そうに」と方々のご立腹なさるお顔が公開前から見えるようで大変怖ろしいです(苦笑)。ただ、一歩引いたところに立っている外野にしか見えない課題というのもきっとあると思うのです。今夏に迫ったユネスコの再審査を乗り越える上で、外野からのこのささやかな提言がお役に立てばと願ってやみません。

テーマ : 歴史・文化にふれる旅    ジャンル : 旅行

NIMBY特集の原稿(電子版)が公開されました


Category: 論文書いたよ   Tags: ---
後藤・安田記念東京都市財団からのご依頼で、先月号の『都市問題』に寄稿しておりました拙稿、一ヶ月後を目途に公表しても良いとのご許可を頂いておりましたので、PDFを機関リポジトリ上で本日から公開させていただきます。

鈴木晃志郎(2015):NIMBYから考える「迷惑施設」.都市問題106(7):4-11.


先にも述べたとおり、この原稿は、迷惑施設立地に対して起きる否定的な感情や態度=「NIMBY」をめぐる過去の研究史を紐解き、そこから昨今の迷惑施設問題の解決の糸口になるアプローチや視角を提言しようとしたものです。これで、鞆の浦の問題の本質を理解するために始めた文献研究としてのNIMBYを、4年越しでようやく一通り整理することができました。夏休みの宿題を提出した小学生のような気分でおります。

実はいま私には、弊誌『地域生活学研究』を使って進めている特集号の企画があります。鞆の浦での経験からNIMBYの文献研究に取り組んできた私にとっても、ひとつの大きな到達点になる(かも知れない)特集号です。詳細はまだ述べられる段階ではありませんが、現状のまま事態が動いていくよりも確実に正しい理解をもたらし、あるべき方向へと世論が向かうようお手伝いをさせていただくこと。そうなることで、企画の実現に力を貸してくださる全ての方々の気持ちにお応えできるような特集号をめざして。微力ながら最善を尽くしたいと思っています。

テーマ : おしらせ    ジャンル : 学校・教育

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