活動報告

鈴木晃志郎(富山大学准教授)の活動報告ブログです

 

ようこそ、いらっしゃいませ。


Category: 本ブログについて   Tags: ---


富山大学 人文学部 人文学科
社会文化講座に所属する、鈴木晃志郎と申します。

地理空間を共有する人々が、異なる価値観や意識を抱き
時には、それが原因で摩擦や誤解まで生じてしまう。
一体なぜ、どこからその齟齬は生まれてくるのか、
どうすればそれを軽減できるのか、を研究しています。

こちらは私の個人ウェブサイトの一部で・・・
・研究者(特別イベントがあれば教育者)としての活動の近況報告
・私の専門に関係するシンポジウム、公開講座、イベントのご案内
・成果物の公表(著作権が絡まないものに限る)


をするための、備忘録的なスペースです。
一般的な意味での日記やブログではありません。



私のウェブサイトへお越しいただける奇特な貴方は
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テーマ : 読み聞かせ・ブックトーク    ジャンル : 学校・教育

お知らせ:金沢大学『グローバル社会と地域の課題』成績について


Category: お知らせ   Tags: ---
今期担当した、金沢大学(国際基幹教育院)の科目『グローバル社会と地域の課題』の成績をつけ終わりました。私は富山の人間ですから、成績をつけられた金大の皆さんがご自身の評価について、私に何か尋ねる機会はなかなかもてないと思います。そこで、少しではありますがこの場で、匿名化した結果を公表しておくことにしました。ご自身の評価を教室全体の中で相対化する際の参考にしてください。非常勤先ということもあって成績評価の匙加減も分かりませんから、敢えて全体の評価分布もお見せしますが、概ね80点以上の優秀者が2割、70点以上が4割ですから、他の教科に比べてことさら厳しいわけでもないのかなと思います。どうでしょう?

金沢大非常勤2017年度:成績

また、ざっくりと医薬系(看護、保健、医学を含む)と理工(環境デザイン、電子、機械)、人文(人間社会、人文、法経を含む)に分割して、平均点の差を検定してみました。人文系のスコアが高めに出ていますね。試験では、分布図2枚の関係を読みとって、なぜそういう傾向が現れるのかを推論するという、応用力を問う問題を含めました。これが、他分野の方にはちょっとハードルが高かったのかも知れません。ただし、医薬と人文系との間には成績上の有意差はみられませんから、人文系に有利であったというよりは、理工系の方々に不利であったということなのでしょう。

ちなみに、不可をもらった方は教室全体でも下位の7%に属している(有り体に言えば下駄を10点履いていた=テストが50点未満であった)ことは理解してください。来年は私の仲良しの先生が専任でこられ、この科目を引き継がれる予定です。きっと数段面白いと思いますから、不可を貰ってしまった方は次年度、捲土重来を期してください。


テーマ : 大学通信教育    ジャンル : 学校・教育

2017年度・文献講読・受講生選定論文リスト(随時更新)


Category: 文献講読   Tags: ---
The Selected Articles List of The Classes on Literature Readings, 2017
2017年度の文献講読で選ばれた論文のリスト

和 文 講 読
01. 後藤拓也 2016. 食品企業による生鮮トマト栽培への参入とその地域的影響―カゴメ(株)による高知県三原村への進出を事例に―. 地理学評論 89(4): 145‒165.
02. 大塚昌利 1980. 浜松地域における楽器工業の集積. 地理学評論 53(3): 157-170.
03. 金玉実 2009. 日本における中国人旅行者行動の空間的特徴. 地理学評論 82(4): 332-345.
04. 倉原宗孝 2005. まちづくりにおける「老い」の視点の意義と実際に関する考察. 日本建築学会計画系論文集70(592): 163-170.
05. 田原裕子・荒井良雄・川口太郎1996. 大都市圏公害地域に居住する高齢者の生活空間と定住意思. 人文地理 48(3): 301-316.
06. 上島智史2011. 近世対馬における城下町の空間構造. 歴史地理学 53(4): 19-37.
07. 韓 柱成1995. 日本における長距離高速バス路線網の発達. 季刊地理学 47: 203-211.
08. 植村円香2013. 高齢化に伴う果樹複合産地の変容―長野県飯田市・高森町の干し柿生産を事例に―. 地学雑誌22(3): 502-520.
09. 佐藤慎吾2008. 後援会の空間組織と選挙戦略―衆議院富山県第三区を事例として―. 季刊地理学60 (1): 23-390.
10. 林 琢也2007. 青森県南部町名川地域における観光農業の発展要因―地域リーダーの役割に注目して. 80(11): 635-659.
11. 鈴木晃志郎・若林芳樹2008. 日本と英語圏の旅行案内書からみた東京の観光名所の空間分析. 地学雑誌117(2): 522-533.
12. 川田力 1993. 長野県佐久地方における大学進学行動と大学新規卒業者の就職行動. 地理学評論Ser. A66(1): 26-41.
13. 初澤敏生 2017. まちづくり事業に大学が参加する意義. 季刊地理学 69(1): 3-18.
14. 滝波章弘 1996. 作文に表現される子どもの世界. 人文地理 48(5): 482-498

英 文 講 読
01. Yui, Y. 2006. Purchases of Condominiums by Single women and their backgrounds in Tokyo housing problems for women. Geographical Review of Japan 79(12): 629-643.
02. Matsui, K. 2010. Commodification of a rural space in a world heritage registration movement: Case study of Nagasaki Church Group. Geographical Review of Japan Series B 82(2): 149-166.
03. McEwan, C. 2017. Spatial processes and politics of renewable energy transition: Land, zones and frictions in South Africa. Political Geography 56: 1-12.
04. Yasuda, S. 2017. Managing Halal knowledge in Japan. Asian Journal of Tourism Research 2(2): 65–83.
05. Norito, T. 2012. Structural features of the east Asian food systems and dynamics: Implications from a case study of develop-and-import scheme of Umeboshi. Geographical Review of Japan Series B 84(2): 32–43.
06. Tanaka, K. 2008. Recent trends and issues in geographical studies on modern transportation in Japan. Geographical Review of Japan 81(5): 292-302.
07. Eckert, J. and Vojnovic, I. 2017. Fast food landscapes: Exploring restaurant choice and travel behavior for residents living in lower eastside Detroit neighborhoods. Applied Geography 89: 41-51.
08. Boyle, E. 2016. Imperial practice and the making of modern Japan's territory. Geographical Review of Japan 88(2): 66-79.
09. O'Kelly, M. 1998. A geographer's analysis of hub-and-spoke networks. Journal of Transport Geography 6(3): 171-186.
10. Emond, C.R. and Handy, S.L. 2012. Factors associated with bicycling to high school: insights from Davis, CA. Journal of Transport Geography 20: 71-79.
11. Daniels, M.J., Harmon, L.K., Vese Jr., R., Park, M. and Brayley, R.E. 2018. The spatial externality effects of football matches and rock concerts. Tourism Management 64: 129-141.
12. Chase, J. and Healey, M. 1995. Spatial dynamics of tour bus transport within urban destinations. Applied Geography 15(1): 18-34.
13. Melo, S.L., Matias, L.F. and Andresen, M.A. 2015. Crime concentrations and similarities in spatial crime patterns in a Brazilian context. Applied Geography 62: 314-324.
14. García-Palomares, J. C.; Gutiérrez, J.; Mínguez, C. 2015. Identification of tourist hot spots based on social networks: a comparative analysis of European metropolises using photo-sharing services and GIS. Applied Geography 63: 408-417

テーマ : 英語・英会話学習    ジャンル : 学校・教育

3つほど内外の会議等に参加します。


Category: 会議やったよ   Tags: ---
年度末の道路工事の如く、いくつか矢継ぎ早に学遊?することになりましたので、備忘録を兼ねてお知らせいたします。
まず、首都大の頃に仲良くさせていただいていた駒木さんを通じて、2月10日に愛知大学で開催される『越境地域政策研究フォーラム』のパネリストの一人を拝命しました。
@愛知大学

なんで私のような三下にお声掛け下さったのか謎ですが、「地域創生に向けた地理情報の活用とは」がシンポジウムの標題ですので、PGISイケイケな中、異分子を混入させることで種の多様性を確保しようという雲上人のご意志であろうと観念申し上げ、せいぜい場違い感を楽しんでこようと思います。

続いて20日には、富山県高等学校教育研究会地理部会のお招きに預かり、小杉高校で「地理空間情報の倫理と地理教育の役割」と題して話題提供をさせていただきます。地理情報倫理の話をご提供せよというのがご要望ですが、このネタはいわゆるインターネット愉快犯を抑止するために、ネットリテラシーを含む地理教育が重要になっていくだろうという展望をもつ話ですので、地理教育を現場で実践されている先生方から教えていただくことのほうが多いと考えられ、正直それが楽しみで出かけるようなところが多分にあります。当日お越し頂く先生方、どうぞよろしくお願いいたします。

そして最後に、3月17日からポルトガル領マデイラ諸島で開催される国際会議 GISTAM(4th International Conference on Geographical Information Systems Theory, Applications and Management)に参加。GISTAMはヨーロッパ圏のGIS関係者の集まり(欧州地理学連合:Eurogeographics)が主催する、まだ今年で4年目の新しい国際会議。日本でも知られていないのか、過去にエントリーした形跡があるのは日立の研究グループ一件くらい。掲載論文は数式とプログラミング言語が乱れ飛び、GISの中でもかなり工学的でテクニカルな議論に比重の置かれた会議です。人文要素ゼロ。

そんなところに何でエントリーしたかと申しますとですね、(1) フルペーパーとして受理されたら、ロイター社のConference Proceedings Citation Index(CPCI/ISI)やINSPEC、DBLP、Elsevier Engineering Village Index、Scopusの検索対象にもなるまともな論文集に掲載されるんだって!(2) 旅費でしか執行できない科研費の残金も、3月開催の国際会議なら年度内に予算執行できるじゃあないですか!という、安直かつ不純な動機からでして・・(苦笑)。

数式と空間解析で重度に武装された超テクニカルなペーパーしか見あたらない会議に対し、工学要素ゼロの当方が身にまとえるものはといえば、文献レビューの腰簑一枚。で、2ちゃんねるポッドキャスター川崎国というほとんどワイドショー並みのキーワードを小脇に抱えて肉弾攻撃という、かなりシュールな特攻作戦を敢行することになりました。

当然「これはもう玉砕必至ですね」と思わざるを得ないわけですが、その強烈すぎる場違い感が希少価値を生んだのか、結果はなんと受理。半分面食らいつつも何とも好意的なお4方の査読結果を見るにつけ、「これ受理するなんてすげえな」とヨーロッパの研究者諸兄の懐深さに感嘆しきり。ありがたいことです。当日は世界の片隅でせいぜい小さな貢献を果たしつつ、イミフな数式を英語で聞いてさらにイミフという国際会議ならではの場違い感を満喫して参ろうと思います。

テーマ : 実験 科学 サイエンス    ジャンル : 学校・教育

「道路族」の取材にコメントしました


Category: 社会にお返し   Tags: ---
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
昨秋、時事通信社の越山さんからの取材で、「道路族」に関する話題についてコメントを求められました。道路族は住宅街の道路で人の迷惑も顧みず道路を私用に占有している非常識な人々のことだそうで、言葉そのものは初耳でしたが、根本にあるのは異なる社会的背景をもつ住民同士が隣り合うことによる「物語」の衝突の話で、鞆の浦や北杜市の景観紛争と同じ構図に思われましたので、そのようにコメントさせていただきました。

新興住宅街の「道路族」

記事では公平性を保つために割愛されているようですが、越山さんを通じてこの一件を拝聴した際に一番奇妙に思われたのは、もともと土木建設関係の族議員やテクノクラートを指して使われていたはずの「道路族」という用語が、ある時期から突如、どこからともなくバズワードとして再生され、新たな文脈と力を与えられている(新たに「創造」されたように見える)ということでした。

誰が言い出し、誰がまとめサイトに加工したかも不明(つまりは出所不明)なこの単語が、しかし近隣社会で「道路族」から村八分にされていた弱者に、より広域的なスタンスから逆のレッテル張りをする力を与えている。これが、道路族をめぐる議論の背後にある構図で、これはいかにもネット社会の生み出した新しい紛争のメカニズムだなと思われた、というのが、今回お話を伺って最も興味深かったことでした。

うまく言語化できている気がしませんけれど、このように従前の地域社会の中では不可避的にマイノリティの立場に置かれてきた人々が、インターネットの力を借りてより広域的な枠組みから近隣社会の閉鎖性や異常性をパージするというのは、鞆の浦にも北杜市にも通底する景観紛争の構図で、これはまじめに考えてみる価値のあるテーマなのかも知れません。

 越山さんには私の我儘からメールでのやりとりをお願いしましたが、大変丁寧に取材していただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。


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